アドベンチャーガイドとして独立に向けて活動中!大自然を体感したい人に高知の魅力を伝えたい。
2023.07.11
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人を喜ばせることが幸せ。
50代後半で脱サラし、好きなことを仕事に。
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竹並 広文さん
高知県いの町の地域おこし協力隊3年目(2023年7月時点)。岡山県出身。50代後半で管理職として勤めていた仕事を辞め、2021年3月に単身で移住。本川地区にある集落活動センター”氷室の里”の活動支援を行う。2022年1月、”やりたい事は今やっとけ!” を屋号に起業し、アドベンチャーガイドに向けての独立を目指す。
Q:なぜ協力隊に興味をもったのですか?
A:好きなことを仕事にしたいと思ったからです。
「地元の倉敷は、山・川・海が近くにあります。子どもの頃から、親戚のおじさんたちや小学校の友人たちと、基地作りや山菜採り・釣りなど、よく自然の中で遊んでいました。
子どもが出来てからは、家族でキャンプに行くようになり、アウトドアがだんだん生活の一部になっていったんです。
子どもが大きくなると、本やテレビに出ていた『あやしい探検隊』(注:作家である椎名誠が主催した野外キャンプ会)を見て、カヌー・カヤックなどのアグレッシブなアウトドアスポーツも始めました。
サラリーマンとして40年ほど働き、60歳が迫ってくると定年後の生活はどうしようかと考えるようになりました。
子どもが手を離れたし、もっと自然の近くで、アウトドアが思う存分出来る場所に住んでみたい。そんな想いが強くなり、岡山とは別の2拠点目を探し始めました。
毎週のように県外へ行き、キャンピングカーで寝泊りする生活をしていましたね。母が高知県安芸市の出身だったこともあり、高知にはよく行っていました。
そんな中、新型コロナウィルスが流行。
管理職の立場上、欠員がでたら自分が対応をしなければいけないし、自分は感染できない。何があっても工場を回さなければいけない責任がありました。
そのため、県外に行っての拠点探しが、思うようにできない時期が続きました。」
いつ収束するか分からないコロナ。
それまで、毎週のようにアウトドアに行っていた竹並さんは、外に出られないストレスもありました。そして、定年を迎える前に仕事を辞め、2拠点での生活をすることを考え始めます。
「一番に目を付けていたのは愛媛県西条市。
工業地帯だったこともあり、移住の相談窓口では工場勤務を提案されました。仕事は前職に近かったのですが、管理職時代に比べて給料は下がるし、家賃は割と高い。岡山に家族と家を残し単身で行く予定だったので、金銭的にはきつかったです。
そこで、地方には他にどんな仕事があるのかを調べ、ヒットしたのが”地域おこし協力隊”。
自治体もミッションも自由に選べることに魅力を感じました。この仕事なら、自分が好きなアウトドアを仕事に出来るかもしれないと思い、新たなチャレンジをすることを決断しました。」
Q:なぜいの町を選んだんですか?
A:金銭的、年齢的な希望条件が揃い、やりたいことが実現できそうだったからです。
「管理職を辞めての転職。さらに、2拠点での生活となります。金銭的な心配が大きかったです。いの町は他と比較して給料が高く、本川地区なら家賃も高くない。ここならやっていけるかもしれないと思いました。
また、50代後半だったので、年齢制限を気にしていましたが、役場も地元もウェルカムな雰囲気でした。役場の方から、集落の中で60代は若手です、と言われたときは驚きましたね…(笑)
本川地区は高知と愛媛の県境で岡山からも近く、何かあってもすぐに岡山に帰れる。また、よく遊びに来ていた石鎚山系、近くに仁淀川もある。アウトドアライフを満喫するのには最適の立地でした。
もちろん、自分のやりたいことが実現できそうか、も相談しました。当時、ミッションは集落活動センター”氷室の里”の支援、山岳観光、手箱キジの販売促進の3つ。ちょうど、いの町として”氷室の里”近くで森林軌道の観光ガイドをしていきたいと思っていたそうで、”氷室の里”で活動することに決めました。
移住前には、実際に役場の方に地域を案内してもらったり、”氷室の里”の原木マイタケにおがくずをつめる作業の体験をさせてもらったりと、現地を見てみることで、住みたいという気持ちがより強くなっていきました。」
Q:いまの活動内容は?
A:ミッションと並行しながら、独立に向けた準備をしています。
「協力隊のミッションである”氷室の里”での作業が中心です。じゃがいもの植え付けや収穫、まいたけの原木を埋めて、収穫から配達までしています。
空いた時間には、地域の見学や卒業を見据えた活動をしてきました。具体的には、ガイドのお手伝いやカヤックガイド、救急救命士などの資格取得。愛媛のサイクリングガイドのライセンス研修なども受けに行きました。冬の雪山ツアーを実施する上で、所属課の課長たちと鳥取の大山研修ツアーにも行きましたね。
そして、1年目の1月1日に”やりたい事は今やっとけ!” を屋号に起業。
カヤックなどの機材を用意する中で、起業すると機材は経費で落とせることが分かってきました。他の協力隊の助言もあり、予定より早くなりましたが開業届を提出。協力隊卒業後の独立に向けて動き始めました。」
Q:活動の中では、何が面白いですか?
A:お客さんを笑顔にすることです。
「やっぱり、人を笑顔に出来たときにやりがいを感じます。
岡山でカヤックやクライミングなど色々なアウトドアスポーツにハマっていた時、マイナーなスポーツだったこともあり、一緒に遊ぶ仲間を増やしたいと思っていました。
そのためには、色んな人に体験して喜んでもらい、またやりたいと思ってもらう必要がある。そう思い、始めたのが、ボランティアのプライベートツアーでした。
来ていただいた方に楽しんでもらうにはどうすればいいのか?
そんなことを常に考えていると、お客さんに喜んでもらうことにハマっていったんですよね。
現在のガイドでも、もちろん時間管理は大事にしますけど、午前中のみ半日ツアーだったところ、お客さんの満足いくまで無料でガイドを延長したこともありました…(笑)
天気が悪ければ時間ずらして対応するなど、少しでもお客さんに寄り添って対応するよう心がけています。」
Q:いの町の魅力はなんですか?
A:自然の豊かさです!
「やはり魅力は大自然。
水質日本一に何度も選ばれている仁淀川
西日本最高峰の石鎚山を中心とした石鎚山系
全国で2番目に大きな川幅を持つ吉野川の源流点
いの町にはこんなに素晴らしい自然がたくさんあります。
移住前も良く遊びには来ていましたが、住んでからより好きになりました。
ただ、標高が高く寒さが厳しい地域。5月末にストーブをしまったのを後悔してますね…
そんな中、住んでみて一番驚いたのは、渓流でイワナが釣れたこと。東日本の冷たい川の中でも源流にしか生息していないと言われる魚が四国で釣れるとは思ってもいませんでした。地元の方が言ってましたが、ここは気温などの気象条件が東北と同じらしいですからね…(笑)
地元の方に教えてもらいながら、投網漁など初体験のこともたくさんしています。川が大好きなので、最高に楽しい毎日です。」
Q:この記事を読んでいる方にメッセージを
A:高知の大自然でアドベンチャーを楽しみたいあなたへ。色んな「やりたい」をかなえます。
「本川地区は本当に自然が豊かです。
山菜を採ったり、イノシシの罠を仕掛けたり、釣りをしたりと、狩猟民族の自給自足的な生活をしたい人がいたら、ぜひ一度遊びに来てください。
また、この大自然でアドベンチャーをしてみたい人は、ぜひお気軽にご連絡ください。
“あなたのやりたいことはなんですか?
あなたのやりたいことをかなえます”
をコンセプトに、ガイドをさせていただきます!」